
松浦 1ピコリットル(=1兆分の1リットル)という超極小のインク滴を吐出するプリントヘッドのノズル。半導体技術を用いてウェハに形成されるこのノズルなどに関して、解析と検査を行いながら、さらに製品の高品質化を目指すための「分析」を繰り返すのが技術第一課です。マイクロメートルという単位が当たり前の中、細かい作業を丁寧に積み重ねていくという意味では、大袈裟かもしれませんが、さしずめ福島キヤノンの「科捜研」ともいえる部署だと思います。よく課員には、話だけを信じるな、必ず自分でやってみて確かめろ、そう言っていますから。
─ ドラマチックな感じがしますね。
松浦 他の部門では成分が不明だったものが運び込まれて、それを分析していくことも多いですから、謎を解明していくという過程は確かにドラマチックかもしれませんね。仕事では汎用の分析機を使用しますが、分析をする上ではあらゆる知識が必要となります。例えば、化学出身の人間であっても、装置など機械についても詳しくなければなりません。最初はとまどうと思いますが、自分自身の知識の幅が広がり、スキルが上がっていくわけですから、オールラウンドな技術者として自分を高めていくチャンスも多い部署です。
─ プロらしいやりがいを感じますね。
松浦 そうですね。また、インクの分析も担当しています。プリントヘッドやインクタンクの製造はもちろんですが、インクの製造も福島キヤノンで行っているので、とても大きな存在のマテリアルです。そこに携われる面白さもありますね。現在は、製品の質を向上させることに加えて、生産の自動化率を上げることが大きなテーマです。化学の人間が機械を扱うということもそうですが、学生時代に学んだことはむしろ「隠し球」にする意識で、入社して一から学んでやろうという積極性があると、とても充実した毎日が送れると思います。